ヘパリンおよび類似物
製剤の「正常・異常」を評価できます
ヘパリンは硫酸基とカルボキシル基をもつ高分子電解質多糖で、図1に示すような2単糖の繰り返しが、主要な構造となっており、人工透析に際しては、不可欠な添加剤です。 2008年に、不純物が混在したヘパリン製剤が出回り、米・独では、その製剤の注射を受けた患者に、血圧降下症状が現れ、死者も生じました。そこで、アメリカ食品医薬品局(FDA)では、へパリンの検査方法としてキャピラリー電気泳動やNMRによる測定が有効であるとし、測定例を公開しました。FDAの公開したキャピラリ電気泳動の測定結果では、異常のみられたへパリン製剤については、へパリンのピークの前に鋭いサブピークが見られました。今回、キャピラリ電気泳動法で、この鋭いピークについて検討しました。
図1 ヘパリンの構造式
図2 ヘパリンおよび類似物のエレクトロフェログラム
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キャピラリ電気泳動システム Agilent 7100 |