光触媒の表面電位
最適な分散剤を評価できます
無機微粒子の中でも酸化チタンは、光触媒機能やUVカット機能などの付加価値を持ち、また一般的な顔料の材料としても広く用いられています。最近では成膜後の透明度向上などの目的で、超微粒子化技術ならびに微粒子分散安定化技術が重要になってきており、その評価法として光散乱法を用いた粒径測定が活用されています。
図1は市販の酸化チタン微粒子を水および種々の界面活性剤水溶液に分散し、高出力超音波ホモジナイザーで分散処理した後、平均粒径の経時変化を測定し、分散剤としての良否を評価したものです。この図から分かるように、ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液に分散した場合が、最も平均粒径が小さく安定であることから、この中では最適な分散剤であるといえます。
図2、3はELSを用いて水に分散した酸化チタン粒子のゼータ電位測定を行ったものです。水分散系では約-17mVのゼータ電位が得られたのに対し、ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液分散系では約-49mVのゼータ電位が得られ、静電的反発力の増加により分散安定性が向上していることが分かりました。
図1 酸化チタン微粒子に種々の分散剤を入れたときの平均粒径
図2 ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液分散系ゼータ電位:-49mV
図3 水分散系ゼータ電位:-17mV
関連資料ダウンロード
関連製品
ゼータ電位・粒子径・分子量測定システム ELSZneo | |
ゼータ電位・粒子径測定システム ELSZneoSE |