【雑話】 キャピラリー電気泳動序論
7.おわりに
ここ暫く、電気泳動の世界を担って行く立て役者は、ゲル電気泳動とキャピラリー電気泳動でありましょう。キャピラリー電気泳動を取りあげる際に、とかく私たちはキャピラリー電気泳動の広がりゆく先端諸領域に目を注ぎがちです。しかし、広範な範囲の試料を対象とすることができ、しかも“自由溶液”に始まって、様々の媒体中での定量的な分離・分析が行える電気泳動法は、キャピラリー電気泳動を除いて存在しません。このことが、キャピラリー電気泳動の原点です。原点に立ち帰って、原点に立って、原点的な普通の装置を用いて、物事を考えることも大切ではないでしょうか。
(大阪大学名誉教授 高木 俊夫 2000/4)
関連製品
キャピラリ電気泳動システム Agilent 7100 |