【入門】分光法による膜厚解析
6.構造解析
分光法を利用すると単層膜だけでなく、より複雑な構造解析が可能となります。
例えば、高速で省消費電力なSOI(SiでSiO2をサンドイッチされた構造)の場合、表層のSiと中央のSiO2層の両方の厚みが品質に影響しますが、分光法を用いることで、このような多層構造の各層の膜厚測定が可能です。
また、アニール処理されたITO(透明導電膜)は透明性や導電性が向上しますが、熱がかかる表面側と熱の伝わりにくい基板側でだんだんと膜質が変化することがあります。
このような膜質の厚み方向の段階的変化を解析することも可能です。
他に、液晶のような方向によって屈折率が異なる材料の三次元屈折率を解析したり、ある面積内の膜厚の不均一性(ムラ)を解析することも可能です。
弊社でもこれらの構造解析はさまざまな分野にとって、かなり重要であると捕らえ、開発に力を入れています。
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