反射分光膜厚計 FE-3000
- 生産終了
- サポート継続中
顕微を用いた微小領域での絶対反射率の取得により、高精度な光干渉法による膜厚解析が可能な装置です。
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- 製品情報
- 原理
- 仕様
- 装置構成
- 測定例
製品情報
- 紫外から近赤外域の反射光により、多層膜の膜厚測定・光学定数解析が可能な光干渉式膜厚計です。
- 分光法の採用により、非接触・非破壊かつ高精度で再現性の高い膜厚測定ができます。
- 広い波長域に対応(190nm~1600nm)しています。
- 薄膜から厚膜まで幅広い測定範囲に対応しています。(1nm~1mm)
- 微小スポット(最小φ3μm)の測定により、パターンやムラのあるサンプルに対応しています。
- 絶対反射率測定
- 膜厚解析
- 光学定数解析(n:屈折率、k:消衰計数)
- 機能性フィルム、プラスチック
透明導電膜(ITO、銀ナノワイヤー)、位相差フィルム、偏光フィルム、ARフィルム、PET、PEN、TAC、PP、PC、PE、PVA、接着剤、粘着剤、プロテクトフィルム、ハードコート、耐指紋剤など - 半導体、化合物半導体
Si、酸化膜、窒化膜、Resist、SiC、GaAs、GaN、InP、InGaAs、リードフレーム、SOI、Sapphire、など - 表面処理
DLCコート、防錆剤、防曇剤、など - 光学材料
レンズ、フィルタ、ARコート、など - FPD
LCD(CF、ITO、LC、PI、PS)、OLED(有機膜、封止剤)、など - その他
HDD、磁気テープ、建材、など
原理
大塚電子では、光干渉法と自社製高精度分光光度計により、非接触・非破壊かつ高速高精度な膜厚測定を可能にしています。光干渉法は、図2のような分光光度計を利用した光学系によって得られた反射率を用いて光学的膜厚を求める方法です。図1のように金属基板上にコーティングされた膜を例にとると、対象サンプル上方から入射した光は膜の表面で反射します(R1)。さらに膜を透過した光が基板(金属)や膜界面で反射します(R2)。このときの光路差による位相のずれによって起こる光干渉現象を測定し、得られた反射スペクトルと屈折率から膜厚を演算する方法を光干渉法と呼びます。解析手法は、ピークバレイ法、周波数解析法、非線形最小二乗法、最適化法の4種類があります。
装置構成
測定例
半導体トランジスタは電流の通電状態を制御することで信号を伝達していますが、電流が漏れたり別のトランジスタの電流が勝手な通路を通り回り込むことを防止するために、トランジスタ間を絶縁するための絶縁膜が埋め込まれています。絶縁膜にはSiO2(二酸化シリコン)やSiN(窒化シリコン)が用いられます。SiO2は絶縁膜として、SiNはSiO2より誘電率の高い絶縁膜として、または不必要なSiO2をCMPで除去する際のストッパーとして使用され、その後にSiNも除去されます。このように絶縁膜としての性能、正確なプロセス管理のため、これらの膜厚を測定する必要があります。
液晶ディスプレイは一般に 右図のような構造です。CFは一画素にRGBがあり、非常に高精細の微小パターンである。CFの製膜方法は顔料をベースとしたカラーレジストをガラス全面に塗布しフォトリソグラフィによって露光、現像しパターンニング部分のみを残す工程をRGBごとに行うのが主流です。この際にカラーレジストの厚みが一定でないとパターンの変形、カラーフィルターとしての色味の変化の原因になるため、膜厚値を管理することは重要です。
近年、様々な機能を持つ高機能フィルムを用いた製品が一般に普及しており、用途によってはフィルム表面に耐摩擦、耐衝撃、耐熱、耐薬品などの性能を持つ保護フィルムが必要になることもあります。保護フィルム層としてハードコート(HC)膜を製膜することが一般的ですが、HC膜の厚みによって保護フィルムとして機能しなかったり、フィルムにそりが生まれたり、見た目のムラや歪みの原因になるため、HC層の膜厚値を管理する必要があります。
液晶ディスプレイなどに用いられる透明電極材料であるITO(Indium-tin-oxide)は、製膜後のアニール処理(熱処理)によって導電性や色味が向上します。その際、酸素状態や結晶性も変化しますが、この変化は膜の厚みに対して段階的に傾斜変化することがあり、光学的に組成が均一な単層膜として見なすことができません。 このようなITOに対し、傾斜モデルを用いて、上部界面と下部界面のnkから、傾斜の度合いを測定した事例を紹介します。
サンプルの表面に粗さ(Roughness)がある場合、表面粗さを雰囲気(Air)と膜厚材料が比率 1 対 1 で混合した“粗さ層”としてモデル化し、粗さと膜厚を解析することが可能です。 ここでは表面粗さが数nmあるSiN(窒化シリコン)を測定した事例を記載します。
サンプルの表面に粗さ(Roughness)がある場合、表面粗さを雰囲気(Air)と膜厚材料が比率 1 対 1 で混合した“粗さ層”としてモデル化し、粗さと膜厚を解析することが可能です。 ここでは表面粗さが数nmあるSiN(窒化シリコン)を測定した事例を記載します。
有機EL材料は酸素や水分に弱く、通常大気下では変質・ダメージを受けてしまう場合があります。そこで、製膜後はすぐにガラスで封止をされます。 封止された状態のまま、ガラス越しに膜厚を測定した事例を記載します。 ガラスと中間の空気層は、非干渉層モデルを用います。
最小二乗法でフィッティングをして膜厚値(d)を解析するには材料のnkが必要です。nkが未知の場合、d とnkの両方を可変パラメータとして解析します。 しかしながら、d が100nm以下の極薄膜の場合、d とnkとを分離することができず、そのため精度が低下して正確な d が求められないことがあります。 このような場合、d の異なるサンプルを複数測定し、nkが同一であると仮定して同時解析(複数点同一解析)をします。これにより精度よくnkを求め、正確な d を求めることが可能です。
基板表面が鏡面でないラフネスの大きなサンプルの場合、散乱により測定光が低下し、測定された反射率が実際より低くなります。界面係数を用いて基板表面での反射率の低下を考慮することで、あれた基板上の薄膜の膜厚値を測定することが可能です。例として、ヘアライン仕上げされたアルミ基板上の樹脂膜の膜厚測定の事例を記載します。
DLC(diamond‐like carbon)はアモルファス(非晶質)な炭素系材料です。高硬度・低摩擦係数・耐摩耗性・電気絶縁性・高バリア性・表面改質や他材料との親和性向上等の特徴があり、さまざまな用途に利用されています。近年、各用途に応じた膜厚測定の要求が高まっています。
DLCの厚み測定はモニター・サンプルを用意してその断面を電子顕微鏡にて観察する破壊検査が一般的でしたが、大塚電子の採用する光干渉式膜厚計であれば非破壊かつ高速に測定が可能です。測定波長範囲を変えることで極薄膜から超厚膜まで幅広い膜厚が測定できます。
独自の顕微鏡光学系を採用することでモニター・サンプルではなく、形状のあるサンプルの実測定が可能になりました。また、測定箇所をモニターで確認しながら測定を行うことで異常原因の分析に役立てることができます。
特注でさまざまな形状に対応した傾斜・回転ステージをご用意いたします。実サンプルの任意の複数箇所が測定可能です。
光干渉式膜厚系の弱点である材料の光学定数(nk)が分からないと正確な膜厚測定ができない問題は、独自の解析手法:複数点解析を用いて、予めご用意いただいた厚みの異なる複数サンプルを同時解析することで従来に比べ非常に高精度にnkを求めることが可能です。
NIST(National Institute of Standards and Technology)検定の標準サンプルで校正を行うことでトレーサビリティを保証します。
○ギア ○シャフト
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